早産した時の産後のママの身体のこと、赤ちゃんの入院中の母乳

早産出産

ご出産おめでとうございます。

切迫早産で入院されていた方は、妊娠中からたくさん大変な思い、不安な思いをされていたことと思います。まずは、お疲れさまでした。

この記事では、早産で赤ちゃんが入院中のママに向けて、産後の身体のこと・過ごし方や母乳のことなど、気を付けてほしいこと、知っていてほしいことを書いていきます。

早産になったのはママのせいじゃない

早産

根拠は特にないのですが、わたしは、産まれてくる時を決めるのは赤ちゃんだと思っていて、周産期センターで働いていたときには、「早くママやパパに会いたくて出てきちゃった、ちょっとあわてんぼうの赤ちゃんだね!よっぽど外の世界が楽しそうに見えたんだね」ってお伝えさせてもらってました。

今でも、そう思っていますし、同時に、早く外に出るのは、しんどいことをわかっているのに、それでも出てきた強い子だとも思っています。

早産したから困ること、ママの産後の養生

産後のママ

ママの産後の養生がとりにくい

早産の場合は、経過にもよりますが、在胎週数37週、早くても36週ぐらいまでは、赤ちゃんはNICUに入院になります。

妊娠34週での出産となった場合、2~3週間ほど赤ちゃんだけ入院します。

ママは、普通分娩の場合、出産当日を0日と数えて4~5日目には退院となります。帝王切開の場合は7日ほどのことが多いです。

ママだけ先に退院となってしまうので、赤ちゃんが退院するまで、病院に通わなければなりません。

周産期センターで働いていた当時、そのことについては、深く考えたことはなかったのですが。

自分が出産して、産後の身体のガタつきっぷりを体験した今は、ママ自身が退院した後の、毎日の病院への通院は、めちゃくちゃ負担になると感じています。

特に産後1か月までは、ホルモンの影響で、産後ハイになっているので、疲れていることを自覚しにくく、自分でも気づかないうちに無理をしてしまいがちなので注意が必要です。

産後は、意識して身体をやすめる

産後は、しっかり休んでください!!!

特に産後3週間までは、自分と赤ちゃんのお世話のみで、お布団も敷きっぱなしでの生活が理想です。

ですが、早産ママさんは、病院への通院、面会など、横になれる時間がどうしても少なくなります。また、赤ちゃんのお世話がないのだからと、家の家事をしたり、赤ちゃんのことが心配になって、スマホで色々調べてしまったりと、無理をしがちです。

座っている状態は、下向きの重力が身体にかかっていますので、休んでいることにはなりません。布団に寝ている時間を出来る限り長くするのがコツです。

赤ちゃんの通院・面会、搾乳以外は、しっかり身体をやすめるように意識しましょう。

さぼってるわけじゃなくて、産後は十分な休息が必要。

しっかり休んで早く回復することで、母乳分泌も増えますし、赤ちゃんとの生活が始まってからも、頑張ることができます。

 

だから、とにかく「自分の身体を休めることに徹すること」が大切です!!

産後に無理をすると、出血が中々減らなかったり、しんどい期間が長くなったりしますので、おすすめしません。

外出時は骨盤ベルトをする

産後の身体の負担を軽減するために、外出時は骨盤ベルトを締めてあげてください。(理想は自宅でも産後2か月ぐらいまでは装着)。

出産により、骨盤は緩んで開いています。帝王切開の場合でも、出産に向けて骨盤を緩ませるホルモンが出ていますので、自然分娩ほどではないにせよ、骨盤はゆるんでいます。

骨盤がゆるんでいると、内臓が下がります。内臓が下がると、胃腸が満足に働けなかったり、子宮の回復が遅くなったりします。

人間の身体は、内臓が正しい位置にあってこそ、最大限のパフォーマンスを発揮します。だから、内臓への負担を減らし、身体の回復を早めるために、骨盤ベルトは必須です。

わたしは、トコちゃんベルト愛用してました↓↓色々試したけど、一番使いやすかったです。

トコちゃんベルトじゃなくても、ゴム素材(伸びるものはサポート力低いのでNG)でなければOKです。

早産の時の母乳育児で困ることと対処法

搾乳

早産は母乳育児にとって不利

赤ちゃんが入院してしまって、一番困るのが、母乳のことです。

母乳育児は、生後すぐから、赤ちゃんが泣いたら授乳する「自律授乳」が、一番軌道に乗せやすいです。

ですが、早産の場合は、母子同室が無理です。赤ちゃんの状態によっては、赤ちゃんが泣いたら、ママを呼び出すという対応をしてくれるNICUもありますが、それも入院中のみ。ママが退院した後は、距離的にも、自律授乳は難しくなります。

母乳は出産したら自然に出るものではなく、赤ちゃんに何回も直接乳首を吸ってもらうことで、徐々に出るようになります。だから、赤ちゃんが入院してしまっている状況は、母乳分泌を増すためには、すごく不利なのです。

加えて、早産の赤ちゃんは、お口も小さく・吸う力が弱い・体力もなく疲れやすいので、中々上手に直接授乳で飲めなかったりします。そうすると、直接授乳ができたとしても、しっかり乳頭に刺激が入らず、母乳分泌が増えない可能性もあります。

母乳の分泌を増やすためにできることは搾乳

早産の母親と、正期産の母親では、母乳の成分に違いがあるとの研究結果があります。母乳は、赤ちゃんにとってのオーダーメイドミルク。ですから、個人的には、特に初乳は少ししか出なかったとしても、早産の赤ちゃんにこそ与えてあげてほしいなと考えています。

母乳の分泌を増やすためには、とにかくどんどん母乳を外に出して、身体に「母乳が足りていない」と認識させることが大切です。直接赤ちゃんに吸ってもらうよりは、搾乳機の刺激は弱いので、少し時間はかかるかもしれませんが、後から母乳を増やそうとするとホルモン環境上、めちゃくちゃ大変なので、搾乳は大切です☆

そのためには、3時間以内での搾乳が大切!体調により、夜間、時間が空いてしまっても、多少大丈夫ですが、基本的には3時間毎の搾乳が効果的です。

最初は母乳がほとんど出なくても、乳頭に刺激を与え続けることが重要です!

1日8回、手搾りはしんどいので、搾乳機がおすすめです。

赤ちゃんの入院期間が長くなりそうだという場合は、電動ポンプのレンタルがおすすめです。

理由は、電動の方が、赤ちゃんの吸うリズムに似ていて、効果的な刺激が入るからです。母乳分泌を増やし、維持するためには優れています。ママの身体の負担も少ないけれど、その分コストは上がってしまいます。

短期間だという場合は、手動の搾乳機で十分です。手搾りよりだいぶましです!母乳が軌道に乗った後も、長時間の外出時など、搾乳したい場面で活躍してくれます。

わたしが使ってたのはカネソンのものです☆

まとめ

早産の場合は、とにかく身体を休めて回復に努めることが大切です。面会・搾乳以外は、横になって休みましょう。

母乳育児が希望の場合は、3時間以内で搾乳を続けます。母乳の分泌のためには、産後すぐからの持続的な刺激が重要です。

ゆっくり、赤ちゃんとママのペースで進みましょ♪

この記事を書いた人
ともこ

大阪府在住、三男一女子育て中の助産師。助産師目線からの、妊娠出産育児情報をゆるゆる発信します。あなたの育児を少しでも楽しく楽ちんに☆

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