妊娠中のマイナートラブルとしてよくあるのが「こむら返り」。
下肢に起こる痙攣性の筋肉の収縮で、突然強い痛みを伴います。
今日はその原因と対策について紹介します。
- 食事の工夫
- 足の血行を良くする
- 疲れをためない
妊娠中のこむら返りの原因
妊娠中、こむら返りになりやすい原因としては、下記のものがあります。
- 子宮が大きくなることにより、足への血流が悪化する
- 疲労が溜まりやすい
- お腹が大きくなること、体重増加による足の筋肉への負担
- 頻尿などで夜間覚醒することによる睡眠不足
- カルシウムやビタミンDの不足
- リン酸塩の摂りすぎ
妊娠による母体への負担は、妊娠週数が進むほど大きくなるため、後期ほどこむら返りになりやすくなります。
また、妊娠中は、赤ちゃんに必要な栄養素を、ママの身体から胎盤を通して与えているため、ミネラルも不足しやすい状態です。
妊娠中のこむら返りの対策
食事の工夫
カルシウム・ビタミンDを摂る
カルシウムは筋肉の収縮のバランスをとるために大切なミネラルであり、カルシウムが不足することもこむら返りの原因になります。
また、ビタミンDは、カルシウムの吸収を助け、骨の成形を助ける役割を持ちます。
カルシウムとビタミンDを必要量摂ることが、こむら返りを予防してくれます。
カルシウムが多い食品:小魚、豆類、乳製品など
ビタミンDが多い食品:魚全般、きくらげ、しいたけ、卵黄など

しらすは、両方の栄養が含まれており、大型魚だと心配な水銀のリスクも低いため、摂りやすい食品ですね!
リン酸塩の含まれる食品を避ける
食品添加物として多くの食品に添加されているリン酸塩。
リン酸塩は、骨に含まれているカルシウムの排出を促し、さらにカルシウムの吸収を妨げます。
リン酸塩は、ハムやソーセージなどの食肉加工品、魚の缶詰、乳製品、清涼飲料水など、様々なものに含まれています。
リン酸塩は、「乳化剤」「ph調整剤」といった表示がされています。

普段意識せず買っているものでも、成分表示を確認し、なるべくリン酸塩が無添加のものを意識して購入するようにしたいですね。
足の血行を良くする
妊娠中は、お腹が大きくなってくるので、どうしても足への血行が悪くなりやすいです。
- 長時間の歩行や立ちっぱなしを避ける
- 寝る時はクッション等で足を上に挙げる
- 足湯で温める
- 足の運動をする
血行を良くすることで、こむら返りの予防だけでなく、むくみ対策にもなりますので、できることからやってみましょう♪
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疲れをためない
妊娠中は、普段の生活にプラスして、「赤ちゃんを育てる」という大仕事が体の中で24時間進行しています。
大きくなってくるお腹を支えている足の筋肉には、普段より大きな負担がかかっています。
当然、疲れもたまりやすく、十分な休息が必要です。
- 十分な睡眠時間をとる(一般的には7時間以上必要)
- かかとの低い靴をはく(高い靴は足への負担大)
疲れすぎは、こむら返りの原因になりますので、夜の睡眠以外でも、スケジュールには余裕を持ち、こまめに休憩をとるよう心がけましょう。
こむら返りになってしまった時には
こむら返りになりそう、またはなってしまった場合には、
つま先を自分の方へ向けるように足首をまげて、ふくらはぎの筋肉を伸ばすようにします。
痛みを伴い、不快なこむら返り。
食事に気を付けて、必要な栄養を摂取しつつ、疲れをためないように生活することが予防のポイントです。
参考文献:今日の助産ーマタニティサイクルの助産診断・実践課程 改定第2版,p.104-105,北川眞理子・内山和美編,2004,南江堂発行
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