この記事では、長女の生後1か月~1歳半までの乳児湿疹・アトピー性皮膚炎の経過を書きます。
乳児湿疹で悩んでいるママ、ステロイドを使い続けることに疑問をもっているママさんの参考になれば幸いです。
脱ステだけでなく、脱保湿にもリバウンドがあり、どちらも安易な使用はNG
脱ステを勧める記事ではなく、あくまで実体験をもとにした個人的考えです。免責事項をお読みいただいたうえで、自己の責任の下、読み進めて下さい。
生後1か月から出だした乳児湿疹と、3週間だけステロイドを使った時期
生後1か月ごろからぷつぷつとした湿疹が出始めました。上の子ども達も全員湿疹が出たので、仕方ないと思いつつ、身体を洗って清潔に保つ・洗った後はすぐ保湿をするようにしていました。
ですが全然改善せず、赤みも広がってきて、置くとすぐに泣く、夜間も痒みで眠れないことが数日続いたので、生後3か月すぎ、4月に禁断のステロイド(ロコイド)を使用してしまいます・・・。
ステロイドを使いはじめたら、すぐに湿疹は治まり、痒みも落ち着いた様子で良く寝るようになりました。でも、その強い効果に改めて「怖い」という思いが湧いてきました。
ただ、使い始めてしまったので、リバウンドのことも気になって、突然やめることはできず、3週間ぐらいかけて、ゆっくり使用頻度をおとして、ステロイドを1本使いきるころに、塗るのをやめました。
ステロイドは、原因を無視して、蓋をして、無理に炎症を抑え込んでいるだけ。当然、やめたら見事にリバウンドしました。

明らかに以前より悪化してしまい、赤みが強くなってしまいました。

保湿剤依存、ワセリンを塗りまくった結果、長女の肌の質感がおかしい
ステロイドを使わないとは決めたものの、どんどん悪化する湿疹とよく泣く長女。何とかして、湿疹を早く治してあげたいと、ワセリンを塗ることにしました。
当時、ワセリンは、皮ふには浸透しないから安全だと思っていて、痒そうだったらワセリンで保護して肌が乾燥することを少しでも防ごうとしていました。
保湿しなければ、肌を保護しなければと、朝晩の2回は最低でも塗っていました。ワセリンはベタベタするので、服にも髪の毛にもついている状態。当時は、その状態が長女の皮膚にとっては必要だと考えていました。
皮膚科でも、ステロイドはワセリンも入っている混合軟膏として処方されることが多いです。
また、湿疹が落ち着いてきてからも、ワセリンだけはしばらく塗って保湿保護するようにと、過去指導された経験があり、ワセリンを塗ることはいいことだと思っていました。

でも、塗らなければ肌の状態を維持できないというのは、おかしいことですよね。というか、塗っていても長女の湿疹に改善する兆しは全く見えていなかったのです。まさに保湿剤依存の状態でした。
そして、気づいたら肌の質感がおかしくなっていたのです。白くて、肌本来のつやや弾力が全くない状態。
当時、ワセリン以外にも、様々な保湿剤を試し、5月から8月までの半年弱つづけましたが、一向に改善せず、途方にくれていました。
体温が上がる夜は、特に痒くて眠れない様子で、何度も起きていました。当然、わたしも眠れなくて、寝不足での夜泣き、三兄弟育児と、正直、気が狂いそうでした。

脱保湿を始めてからの肌の変化と、繰り返した脱皮
このままワセリンを塗っていても、何も変わらない…
現状を変えたいと思っていた時に、脱保湿という考え方があることを知ります。
今までと真逆の考え方…でもなぜかこれしかないと感じて、8月に、脱保湿を開始します。
脱保湿を開始してからの肌の状態はまさにガッサガサ。全身かさぶただらけで、毎朝コロコロ(粘着カーペットクリーナー)で布団を掃除するのが日課でした。敷布団の下には、剥がれた皮ふがたくさん。夜中も痒くて掻いて、何度も起きていました。出血と浸出液で汚れるので、敷パッドも毎日洗濯していました。

ステロイドではないただの保湿剤でも、結構ひどいリバウンドがあり、塗りすぎることの害をはっきりと認識しました。
リバウンドが一周したのか、一旦は落ち着いたように見えたのですが、その後の皮ふの状態は一進一退で、目に見えてすぐに回復というわけではありませんでした。
それから4か月、乾燥→古い皮膚が剥がれ落ちて皮ふの見た目が少し改善→また掻いてしまい悪化→乾燥→ということを繰りかえしていました。
この時は、少しでも良くなったら「やっと改善してきた!」と喜び、でもまた掻いてしまって元に戻ったら、本当に脱保湿脱ステロイドは正しいのか不安になっていました。
■脱保湿を始めた時に読んだ本
ステロイドは使わず診てくれる小児科を受診、生活習慣を変える
長女の下痢と体重増加がいまいちなことも気になっていたので、脱ステ・脱保湿の方針の小児科を12月に受診しました。そこで指導されたことは、下記の通りです。
- 断乳、ミルクへの切り替え
- 離乳食をどんどん進める
- 1人で寝かせる
- 爪のケア
- 外遊びをたくさんさせて、汗をかかせる
こちらに関しては、詳細を書くと長くなるので、別記事でまとめます。
受診したのは、堺市の佐藤小児科。自宅からは遠いですが、下の本を読んで、受診を決めました。
周囲の反応に心が揺らぎながらも、脱保湿・脱ステロイドを続けて、1歳半すぎに見違えるほどきれいな肌に改善
脱保湿を始めてから4か月ほど経過した頃の写真です。冬だったこともあり、年末年始あたりが一番荒れていました。超乾燥肌で、掻いて皮ふがむけて浸出液が出る→かさぶたができてとれるを何回も何回も繰り返していました。
まさに、脱皮。きれいな皮膚になるためには、炎症+色々なものを塗ってダメージを受けている皮ふを一旦乾燥させて、身体から落とす必要があったようです。

このころは、まだ明らかにじくじくで痛々しい顔の長女。年末年始に実家に帰ったときに、母・義母からすごく心配されました。
「ステロイドを使えば、すぐに良くなるのに、なぜ使わないのか」
「あんなに全身の皮膚がボロボロな状態で大丈夫なのか」
実母も義母も直接わたしには言いませんでしたが、表情にありありと。
当然の反応ですよね。わたしの周囲は、わりと自然派ママが多いので、長女の荒れた肌をみても、「ちゃんと治るよー、大丈夫」的な反応が多くてありがたかったのですが、世間的には、「なぜステロイドを使わないのか、痒そう・痛そうで可哀想」という反応が一般的。そして医療の世界でも、ステロイドが標準治療です。
アトピー患者さんが、周囲からの目が怖くて、自宅に閉じこもる気持ちがすごくよくわかりました。実際は、構わず外出していましたが。母子ともにしんどい時期だったので、夏から冬頃まで、写真も撮りたくなくて、長女の写真は少ないです(今思うともっとたくさん撮っておいたら良かったなぁと後悔してます)。
受診をきっかけに色々生活を変え、下痢も治まり、栄養状態も改善、体重がきちんと増えるようになりました。だんだんと皮ふの赤みも治まり、皮ふがポロポロと剥けて落ちる量も減っていきました。
暖かくなってきた春、何度も何度もかさぶたが取れた後、下に綺麗な皮ふが徐々に増えてきているのを感じて、とても嬉しかったです。
そして、1歳半過ぎの夏、見違えるほど、肌がきれいになりました。長女は、ヒトの治る力を、まざまざとみせてくれました。

現在の長女の肌と冬の乾燥

アトピーは、冬の乾燥により、悪化することが多いです。娘の皮ふ状態もやや悪化。
ですが、あの赤くて、炎症の強い、じくじく肌には戻っていません。
多少掻いても、以前のように傷つかなくなりました。浸出液も出ません。
以前は、ずっと搔き続けていましたが、寝る前やトイレで服を脱いだ時など一時的に痒い時に少し掻く程度。
娘自身の力を信じてあげて、本当に良かった。
結局一番の近道は、ステロイドも保湿剤も使わないことだったと、考えるようになりました(あくまで個人的意見です)娘はどちらも使ってしまったので、遠回りしました。
基本的には脱保湿・脱ステですが、その他、自分で自分や娘のカラダを治すために、色々試行錯誤しています。どちらかだけでは、今の状態はなかったと感じています。
※保湿剤に関しては、冬の間だけ、薄くお風呂上りに塗っています。その方が楽に過ごせるようなので、一旦脱保湿で肌の状態が改善した後は、状況に応じて使ってもいいかなという印象です(個人的考えです)。
炎症を起こしている原因を改善させなければ、アトピーを軽快させることはできません。
ただ、個人差があり単純に同じことをすれば上手くいくというものでもなく、責任も持てませんので、こちらにはその内容は記載していません。
オンラインストアにて、メール相談で対応を行っていますので、よろしければご利用ください。対面での対応も準備しています。

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